アズー(タタール民族版) ―ロシア料理―

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タタール民族版・アズーの画像このお料理はロシア料理ですが、タタール民族版『アズー』です。 ロシアに住むロシア人女性 レラさんが、御友人の友紀さんのために提供されたレラさんの『タタール民族版・アズー』レシピですが、ひょんな経緯(『What's New』を読んでね)から、友紀さんよりレシピをお預かりし、レシピを再現したことをきっかけに『えりの食の世界』でも紹介させていただけることになりました☆
私の親友の妹・ネリーがくれた『アズー』とは食材も味も全く異なり、タタール民族のモノは、どちらかというと『ビーフストロガノフ』をアレンジしたようなお料理ですが、遊牧民族の味わいを満喫できる美味しさがあります!!

材料

    <材料>
  • 牛肉 or 七面鳥 のヒレ肉 1kg
  • 玉ネギ 大玉4個(お好みで、追加OK)
  • お醤油 大さじ4杯
  • 米酢 大さじ4杯
  • (豆 3個 ←オリジナル レシピに、どんな豆か記載無いため省略)
  • クローブ(丁子:ちょうじ) 5個
  • 黒胡椒 適宜
  • 生の生姜 小さな1片

  • 月桂樹 1枚(省略OK)
  • バター 大さじ4杯(お好みの植物油でもOK)
    (↑私はEXVオリーブオイル使用し、香り付けにバターを少し加えます)
  • サワークリーム 200ml 
    (↑乳脂肪が20%以下の生クリームでもOKですが、サワークリームがおススメ。)
    (注意: ロシアのサワークリームは半液状です。 私は、ヨーグルトと生クリーム(乳脂35%以上)を半分半分で混ぜ自家製を作ります。)
  • ロシアの塩漬けキュウリピクルス 2本(10㎝長さのもの)

    (↑もしも小指サイズを使う場合は、少なくとも10~15本))

  • 小麦粉 大さじ4杯
  • 水 1カップ=200ml

  • 蕎麦の実 2カップ
  • 塩 適宜
  • バター 適宜

  • シラントロ 適宜(飾り用)
    (↑別名「パクチー/コリアンダー/香采」苦手な方は パセリ で代用可)

★★ロシアのきゅうりピクルスについて★★
「ロシアのきゅうりピクルス」作り方を参照してくださるとお分かりいただけると思うのですが、ロシアのピクルスは、甘酢漬けではなく、塩漬けの発酵食品です。 簡単に作ることができます。 とってもさっぱりしていて美味しいです。

★スープなどに入れるきゅうりピクルスは、古漬けになっているものの方がより一層美味しいです。

★市販品でロシアのピクルスに近い味のもを、今のところ日本では見つけることが出来ず、私なりに探して近そうなものをいくつか試しましたが、やはりお酢や砂糖が入っていたり、他の余計なものも入っていて、味がかなりかけ離れていました。(アメリカで販売されているドイツ産やKosher認証は、純粋な塩漬けタイプがあります。)

ロシアのきゅうりのピクルスの画像自家製「ロシアのきゅうりピクルス」の作り方をみる
←画像をクリックしてね


作り方

    ★★★先ず、お肉を切る★★★
  1. お肉を良く叩き(強く叩きすぎないでね)、約1×4㎝の小さなサイズにカットする。    

    (↑アズーでは、お肉を叩いて繊維を壊し、小さなサイズに切ることが重要!)

  2. ★★★次に、下味付けをする★★★
  3. スパイス類(豆、クローブ、黒胡椒)を挽いて(細かく潰して)、それらを、お醤油と米酢を混ぜたソース(マリネ液)の中に加える。

    (↑胡椒は、黒、白、ピンクのどれを使っても OK)

  4. 玉ネギ2個をみじん切りにし、生姜はすりおろして搾り汁をとり、マリネ液(↑2のこと)に加える。

  5. お肉をマリネ液に漬け込み、約2時間、冷蔵庫で下味を馴染ませる。

  6. ★★★お肉マリネ待ち間に、蕎麦の実を炊く★★★
  7. 先ず、蕎麦の実をしっかり水で洗い、そして洗った蕎麦の実を、タオルに広げて余分な水分を拭き取る。

  8. 大きなフライパンを弱火でしっかりと熱してから、蕎麦の実を入れ、約10~15分かけて蕎麦の実の香りがたつまで乾煎りする。

    (*この煎っている間は、蕎麦の実が焦げないように常にお鍋を振るか、しっかり混ぜ続けてね!)

  9. 鍋底の厚いお鍋を用意し、そこに煎った蕎麦の実を移し、熱湯を加える。

    (もし、2カップの蕎麦の実なら、4カップのお湯で炊飯。)

  10. お湯がしっかりと沸くまで待ち、お鍋に蓋をして、火加減を弱める。

  11. 約20分間=蕎麦に実が柔かくなり、水分が蒸発するまで蕎麦の実を炊く。

  12. 蕎麦の実が炊けたら、塩をお好みの加減で振り、バター(約大さじ1杯)を加え、再び蓋をして、蒸らして完成。

  13. ★★★約2時間後、お肉の調理に戻る★★★
  14. 別の大きなフライパンを準備し、大さじ4杯分のバター(または、お好みの植物油)をよく熱する。

  15. フライパンを熱している間に、マリネしたお肉に小麦粉をまぶし、そして一度に全てフライパンに入れて、しっかりと強火で炒める。

    (このお肉にまぶした小麦粉が、後にサワークリーム又は生クリームにとろみを付けるのに活躍します!)
    (*お肉をしっかり混ぜるのを忘れないでね!! もし、お肉が酷くくっつくようなら、バター(植物油)を足してね!)

  16. 約5分後、残り2個の玉ネギを粗みじん切りにしたものを加え、さらに5~7分間炒める。

    (↑必要なら火加減を少し弱めてね。)

  17. キュウリピクルスをグレーターで丸千切り(又は、包丁で細切り)にしたものを加える。

    (グレーターは必ず目の粗い方で丸千切りにしてね! また、キュウリの皮は剥く方が良いけど、小さなキュウリピクルスなら不要。)

  18. 全てを3~5分以上かけて炒め、そして月桂樹、お湯(約1カップ=200ml)を加え、よく混ぜてる。

    (ネットリしたソースが現れるはず。)

  19. 火加減を極弱火に落とし、サワークリームを加え、しっかりと混ぜてる。

    (↑火加減を極弱火にすることは、サワークリームが沸騰して分離しないためにもとっても重要!)

  20. そして蓋をして、4~5分温め、月桂樹を取り除き、火を止める。

  21. お皿に蕎麦の実とアズーを盛りつけ、シラントロを添えて出来上がり!!


↓上記材料の約1/10量(女性用約1人前)で作ってみました。(牛もも肉使用)
★★★お肉を切る&マリネ★★★

   

★★★蕎麦の実を炊く★★★

        

★★★お肉の調理★★★

            

The recipe was provided by Rela♪ Thanks!!

Rela作・タタール版アズーの画像★★レラさんのコメント★★
『アズーについてだけど、これは高カロリー食だから、私達は "真の男の食事" って呼んでいたの。 タタール民族の伝統的なアズー(私達の親愛なる自然がこのお料理を私達に与えたのよ)の調理にバターを使うのは、遊牧民族だから次から次と土地を移動し続けるから、一つの土地にヒマワリを育てヒマワリ油を作るなんてことができなかったの。 でも、彼らは常に家畜としての馬や牛を連れていたから、ミルクを搾り、バターや乳製品を作ることができたの。』って書かれていました。

タタール民族版のアズーの画像★★私のロシア人親友のコメント★★
「広い国土のロシア家庭料理は、その地域ごとに食材も大きく異なってくるし、季節によってもかわるよ。 中でも『アズー』は、基本的に『癒し系のシチュータイプのお料理』だから、その時の気分でも作り方も変化してもいいんだよ。」
「タタール民族は『アズー』を通常は夕食に摂り、温かく、ずっしりとした高エネルギーな食事を摂ることで、長い一日の旅の疲れを癒し、翌日のためにエネルギーを補給していた。 彼らにとって、リッチな栄養の食事は夜の睡眠中に、まるで魔法のように効くものだったらしいよ。」って教えてくれました。


♣Relaさん&友紀さん レシピ提供の経緯について

『What's New』 Aug.14,2014 
  の記事を読んでみてね♡
  (↑太字をクリックするとリンク先に移動しますょ)

 

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