ボルシチ ―ロシア料理―

TOP > えりのレシピ > ロシア家庭料理 > ボルシチ

ボルシチの画像ロシア料理やウクライナ料理の代表伝統料理ともいえるボルシチ、地方や家庭によって様々な作り方や味があり、このレシピは家庭の数だけ異なった味がある=お袋の味、家庭の味と言われているそうです。
私のこのレシピはウクライナ寄りで育った親友のお母さんの家代々の作り方と、彼女の娘(大親友の妹)ウラジオストックで育った現代っ子の二人のレシピの良い所取りをさせてもらい、お二人にも食べてもらい大絶賛を貰ったレシピです!
作ってからは冷蔵庫で保存しますが、その間も味が少しづつ熟成されていき、3日目からが最高に美味しいです! 夏場は冷製でもいただけます!

材料(下記の分量を目安に、作りやすい分量で作ってくださいね)

    <材料(5.6ℓのスープ鍋での分量)>
  • スープストック 約3ℓ

    ※『オックステール』や『ビーフシャンク』などの骨付きでスープをとると美味ですが、『スネ肉』『スジ肉』『カレー肉』でスープを取るのも OK

  • スープをとった後のお肉に、必要なら追加でお好み量のカレー肉など
  • 月桂樹 1~2枚
  • キャベツ 1/4~1/2玉 (5㎜幅くらいで千切り)
  • ポテト 大2個 (皮をむき、2㎝角大にカット)
  • ビーツ 大2個 (皮をむき、シュレッド)
  • 玉ねぎ 中1個 (1cmみじん切り)
  • 人参 2本 (シュレッド)
  • トマト 1個 (1.5cm角切り)
  • ガーリック 1~2片 (ガーリックプレスorすりおろす)
  • ディル 20本以上
  • オリーブオイル 適量
  • 塩 適量
  • コショウ 適量
  • (お好みで、レッドペッパー 適量)
    <いただく時に> 
  • サワークリーム 適量

ボルシチの材料の画像 オックステールの画像 ビーフシャンクの画像





★スープストックには★
オックステール(左)やビーフシャンク:すね肉(右)などの、骨のついた部分がおススメ!!!
ビーフシャンクは、骨の髄の部分もスープに使ってしまってくださいね。(下の“作り方”写真1でアクのように見えるものが溶け出した髄です)

作り方

    ★下準備:スープストックを作る: 鍋に水とお肉を入れ、強火にかけ、沸騰しアクが出始めたら一度お鍋のお湯を全て捨て、お鍋もきれいに洗い、再度お鍋にお水を入れてお肉も戻して強火にかけ、沸騰しアクが出始めたら、今度は丁寧にアクを取り除きながら弱火にし、最低でも1時間煮てスープをとる。お湯が少なくなったら適宜足す。
    私はいつも3時間ほど煮込みスープストック(ブイヨン)をとり、その後スープを冷まし、冷蔵庫に入れ、お肉から出た脂を固まらせてきれいに取り除きます。
    (*もしも、骨付きのお肉を使用したら、スープをとった後にお肉を骨から外し、骨は捨て、お肉は一口大に切ってお鍋に戻す。)


  1. 下準備で用意したスープストックに月桂樹を入れてスープを沸かしておく。

    (スープストックを作るのがめんどうならコンソメの素でもOKですが、美味しさが全然違いますよ!)

  2. 沸騰させたスープストックにキャベツを入れる。

  3. キャベツを入れた後のスープが再度沸いたらポテトを入れる。

  4. ①~③の作業との同時進行で、別のフライパンにオリーブオイルを入れ、玉ねぎをゆっくりと黄金色になるまで炒め、ビーツ、人参、トマトを入れ塩をし、5分程蓋をして蒸炒める。

  5. ③が再度沸騰し始めたら④を③に入れ、ガーリック、塩、コショウ、(レッドペッパー)で味を整え、最後にディルを投入し、蓋をして約2~5分で火を止める。

  6. タオルで包み、保温しながら半日(最低2時間)ゆっくりと冷ます。

  7. いただく時に必要分だけ温めなおし、サワークリームを添えていただく。

★ボルシチは、お野菜の触感がなくなってしまうとダメで、長く煮込みすぎてしまわないようにしてくださいね。


          

★タオルなど大きな布でおおい、ゆっくり味をしみこませる大切さについて★
親友いわく、子供の頃、この段階で味見しようと蓋を開けようとして、ママにこっぴどく叱られたそうな、、、ロシア料理のスープやシチューではこの味をしみ込ませる段階が、お料理の味を大きく左右させるとか!!なので、絶対に蓋は開けないでね!
それと、自然に冷めるまでは、お鍋をできるだけ動かさないようにしてください!動かすことによりポテトが溶けてしまうそうです。

★温めなおしについて!★
ロシアではスープなどの温めなおしは、食べる分だけをお鍋にとり、沸騰直前で火を止めるように温めなおすそうです。 理由は、ボルシチは特にですが、お野菜の触感がなくなってしまうとダメで、ましてやポテトが煮とけてしまうとダメだしが出ます。 温めなおす作業は、お野菜の煮くずれの原因になるので1)食べるときに 2)食べる分だけ 3)沸騰はさせてはいけない が原則だそうです。


★ロシア料理でよく使う道具★
グレーターとニンニク潰し器の画像

『チーズ・グレーター(左)』と『ガーリック・プレス(中央・右)』
 ビーツやニンジンなどを「シュレッド」する時にチーズグレーターの目の粗い方を使います。 ガーリックプレスは、ニンニクを潰すのがとっても簡単にできます。


 

テーブルの上での様子♪

   

私のボルシチ☆エピソード

★《↓写真左》 私がこっそり内緒で始めてボルシチを勘で作った時のものです。
試行錯誤しながら作ってみたものは、かすかな酸味を出すためにレモン汁を数滴入れたために、出来上がったモノがあまり美味しくなく、親友にボルシチを作ってみたことを話せず、お鍋ごとオーブンの中に隠して学校に出かけました。 学校での授業中も、オーブンに隠したボルシチのことが気になり、帰宅後、親友に話したら、親友はその日の夕食に、私の始めて作ったボルシチを温めてくれ、いざ試食会&判定待ちの写真です。 判定は、ロシア人の親友も、作った私も驚く「合格!!」
親友に見つからないようにオーブンの中に隠している間に、味が落ち着き、美味しくなっていたのです★
この後、親友はロシアのママと妹さんの夫々に「日本人のえりが、ボルシチを作った!! えりならもっと美味しいボルシチが作れるから、ママとネリー(妹さん)のレシピをくれっ!!」って大慌てで電話していました(苦笑)
「かすかな酸味は、トマト(あれば青トマト)を使うんだよ。でも、家庭によったらレモン汁を入れるところもあるよ」ってネリーが教えてくれました。

ボルシチのエピソードの画像

★《↑写真右》 2010年秋、ロシアのウラジオストックから、親友のママと妹さんのネリーが、初めてサンフランシスコにやって来ると決まった時、「えりのボルシチが食べてみたい」とのことだったので、準備していました。 38時間のフライトでSF到着が真夜中だったので、翌日のお昼過ぎ(ほぼ夕食前)のお目覚め開口一番に「ボルシチを温めて!!食べさせてみて!!」って言われました(苦笑)
ロシアの方達は、スープと一緒に必ず左手にはパンを握り締めています(苦笑)
ママとネリーにも私のボルシチは「ロシア人でもここまで真面目にスープをとって、こんなに美味しく作れる人は少なくなったのに…えりのボルシチは美味しい☆」って大絶賛でしたよ♪(ママには、もう少しだけ塩味が欲しいと言われました。)

♣このレシピに関連するトピック

 ☆『What's New』 Jul.5,2020『3歳4か月 息子くんの初ボルシチ』
 ☆『What's New』 Jul.21,2017
 ☆『What's New』 May.10,2016
 ☆『What's New』 May.7,2016
 ☆『What's New』 Nov.5,2014
 ★『What's New』 Jul.17,2014(読者様からのFeedback)
 ☆『What's New』 Jul.3,2014
 ☆『What's New』 Jun.29,2014
 ☆『What's New』 Mar.30,2014
 ☆『What's New』 Jun.18,2013
 ☆『What's New』 Jun.17,2013
  の記事を読んでみてね♡
  (↑太字をクリックするとリンク先に移動しますょ)